障がい者福祉事業所の設計
グループホーム・生活介護の運営と、建築設計。
その両方が本業です。
一級建築士 伴 泰誉
01
設計に対する考え方
言われたとおりに描くのが、設計ではないと思っています。
お施主様の希望をそのまま図面にするだけなら、設計者は要りません。
使い始めてから「これがあってよかった」と思うことを、
言われる前に、さりげなく仕込んでおく。
それが設計者の仕事だと考えています。
住宅でも、福祉事業所でも、やっていることは同じです。
02
なぜ運営もしているのか
私はグループホームと生活介護を運営しています。
設計事務所が福祉施設を手がけることはありますが、
自分で運営まで抱えている設計者は、あまりいないと思います。
運営していると、建った後のことが分かります。
- 職員がどう動くか
- 夜勤帯に何人で、どこまで見えるか
- 利用者が増えたとき、どこから足りなくなるか
図面の段階でこれが見えているかどうかで、
建物は、開所してから静かに差が出ます。
03
開けてみないと分からないこと
基準を満たすことは、難しくありません。
面積も、人員も、消防も、調べれば書いてあります。
難しいのは、基準を満たした上で、使い勝手に差が出る部分です。
実際に運営していて気づいたことを、3つだけ挙げます。
多目的室と作業室を、壁で仕切るかどうか
廊下に出て入り直さないと移動できない間取りは、
基準上は何も問題ありません。ただ、毎日それをやることになります。玄関と駐車場の位置関係
送迎は毎日あります。乗り降りの動線が一手余分なだけで、
その手間は、開所している限りずっと続きます。居室と居室の間に、何を挟むか
壁一枚で仕切ると、音は思ったより抜けます。
夜、隣の音が聞こえるかどうかは、暮らしの質に直結します。
私が関わったホームでは、隣室同士の音の苦情が出ていません。
間に収納が入る間取りだったことが大きいと考えています。
こうした差は、図面を見ただけでは分かりません。
運営してみて、初めて気づくことです。
04
ご提案の姿勢
無理のない規模で始めて、将来の変化に備える。
最初から大きく建てると、建物は立派でも、
人件費と運営コストが後から効いてきます。
今の規模で始められるようにしておく。
そのうえで、後から変えたくなったときに変えられる余地を、
最初に仕込んでおく。
そういう設計をご提案しています。
05
お引き受けしていること
- 障がい者福祉事業所(グループホーム・生活介護等)の新築・改修の設計
- 空き家、既存住宅の活用に関するご相談
- 簡単な木造の紙図面のトレース
お引き受けしていないこと
- 図面のみのご依頼
- 相見積もりの一社としてのご参加
- 基準や手続きのみのご相談(行政書士の領域になります)
件数を多く受けるつもりはありません。
一件ずつ、じっくりお付き合いする形にしています。